株式相場は偶然の要素が大きいのか?バブルの発生要因は?
ランダム・ウォークの株式市場というのは、「偶然」によって市場が形成されていきます。
いえ、もちろんそれだけではありません。
「人の心理」もあります。
多くの人が投資を行っているとき、少なからず「バブル」になる可能性があります。
上昇相場のときは成功体験が生まれやすく、他人のそれを見た誰かが新たに投資をするなどにより、発生する可能性が高まります。
ここで引用します。
「金融マーケットに勝つ法則」(朝日新聞出版、真壁昭夫著)より
バブルの発生要件に関する故J・K・ガルブレイスの指摘を紹介しておきましょう。ガルブレイスの指摘は4点にまとめられます。
①投資家がリターンのみ着目し、リスクのことを考えなくなる
②前例のない株価を正当化できる根拠があることを信じる
③株価は上昇し続けると信じる
④株価の上昇に対して懐疑論を出す人を非難する
つまり、バブルの発生のためには、誰もが安易に信じてしまうような明確かつ簡潔な根拠が必要です。ただし、その根拠は、理論的には合理的なものだとは限りません。老若男女、皆が資産の価格が未来永劫、上昇し続けると盲信するからバブルは発生するのです。こうした盲信が存在することこそ、「投資は自分の『心』との戦い」である証拠といえるでしょう。
筆者の経験では、ガルブレイス指摘に加えて、「カネ余り」もバブルの発生を支える要件だと思います。
よく「投資と投機は違う」という話があります。
しかし、
2013年からはじまった日銀の異次元の金融緩和から短期間に株価と為替は急激に変動しました。
正直、このような動きは投機といっていいのではないでしょうか。
尤も
一番の投機家は、日本銀行かもしれません。