障害年金(公的年金)

公的年金というと、年をとったときの収入源をカバーする「老齢年金」を頭に浮かべがちですが、他にも、もしものことがあったとき「遺族年金」や病気やケガで働けなくなっときの「障害年金」の3種類の年金があります。
国民年金、厚生年金に加入している方が障害を負ったとき、その後も安心して生活が送れるよう受け取れる年金があります。
障害年金というしくみで、身体障害だけでなく、知的障害、精神障害なども含まれます。
障害年金では、国民年金の加入者は障害基礎年金を受け取ることができます。
厚生年金保険の加入者は、障害基礎年金と障害厚生年金を受け取ることができます。
障害厚生年金は1級・2級・3級、さらに軽度の場合、障害手当金(一時金)の給付があります。
国民年金加入者は障害基礎年金のみで、1級・2級の給付があります。

障害年金ガイド(日本年金機構)はこちら

障害基礎年金の年金額 2024年4月分~


※子の加算額はその方に生計を維持されている子がいるときに加算されます。
 なお、子とは18歳になった後の最初の3月31日までの子、または20歳未満で障害等級1級または2級の状態にある子です。

障害厚生年金の年金額 2024年4月分~


※配偶者の加給年金は、その方に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいるときに加算されます。
※3級の最低保証額は、612,000円(昭和31年4月2日以後生まれの方)

障害手当金 2024年6月~

厚生年金保険の加入中に、障がいの原因となる病気やケガの初診日があり、その初診日から5年以内に治り、その後も3級より程度は軽い一定の障がいが残った場合に障害手当金が支給されます。

障害年金が支給される可能性のある疾病

障害年金は、脳血管疾患の後遺症による肢体障害や眼・耳・言語の障害・がん・糖尿病・呼吸器疾患・うつ病なども受給できます。

【疾病名】

白内障、緑内障、網膜色素変性症、ブドウ膜炎、網膜脈絡膜萎縮、ベーチェット病、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、両ぶどう膜炎、黄斑ジストロフィー眼球萎縮、ゆ着性角膜白斑など
感音性難聴、突発性難聴、メニエール病、薬物障害による内耳障害、頭部外傷または音響外傷による内耳障害など
弁膜症、心筋疾患、虚血性心疾患、難治性不整脈、リウマチ性心包炎、大動脈疾患、先天性心疾患、狭心症、大動脈弁狭窄症、心筋梗塞、慢性虚血性心疾患、高血圧性心疾患、高血圧性腎疾患など
がん
再生不良性貧血や溶血性貧血、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群など
糖尿病・糖尿病の合併症など
老年期・初老期認知症、老年性精神病、脳動脈硬化症に伴う精神病、統合失調症(精神分裂病)、躁うつ病、てんかん性精神病など

 

年金受給期間は?

有期認定と永久認定(レアケース)とがあります。
※植物状態でも有期認定される⇒人間の可能性がわからないため

年金保険料を払っていない未成年者が障害状態になった場合

原則、受給可能。
所得制限あり。

生まれつきの場合の初診日とは

先天性・・・生まれた日が初診日
発達障害・・・はじめて病院へ行った日が初診日

障害者手帳制度(身体障害者福祉法)

障害者手帳と障害年金制度は違う
身体障害者福祉法に定める身体上の障害がある者に対して、都道府県知事、指定都市市長又は中核市市長が交付されます。
身体障害者手帳は、視覚、聴覚、平衡機能、音声・言語・そしゃく機能、肢体不自由、心臓・じん臓・呼吸器・ぼうこう又は直腸・小腸・肝臓・免疫機能に障害のある方に交付されます。
手帳の等級は、障害の程度により1級から6級までの区分があります。
 
※公的年金(障害年金)の一級二級、一種二種は必ずしも身障者手帳の等級とは一致しません。
 

障害者手帳制度
●病気やケガによって日常生活に支障がある方に交付されます。
 
●手帳を提示することで、交通機関での運賃が割引になる等、各種サービスが受けられます。
 
●一般に、障害者手帳と言われる手帳は3種類あります。
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳です。
この3つについてもそれぞれ定めている法律が異なり、身体障害者手帳は身体障害者福祉法、精神障害者保健福祉手帳は精神保健福祉法によって定められています。療育手帳については法律による定めはありません。

 
「身体障害者障害程度等級表」より一部抜粋



(出典)厚労省『身体障害者障害程度等級表(身体障害者福祉法施行規則別表第5号)』に基づいて弊社作成

障害年金と障害者手帳の違い

障害年金と身体障害者手帳はまったく異なる制度です。
財源も根拠法も違います。

障害者手帳は3種類あります。
1.身体障害者手帳
2.精神障害者保健福祉手帳(精神障害の方)
3.療育手帳(知的障害の方)

【障害年金】
国民年金法、厚生年金保険法
【身体障害者手帳】
身体障害者福祉法
【障害年金】
原則20歳以上。ただし、65歳以上は老齢年金との選択受給。
【身体障害者手帳】
都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けた者。
【障害年金】
1級~3級(3級は厚生年金のみ)
【身体障害者手帳】
1級~7級(手帳の交付は6級)
【障害年金】
給付内容は、年金
※年金保険料未納者は支給を受けられない
【身体障害者手帳】
給付内容は、地位や障害の種類によって異なりますが、所得税、住民税、自動車税などの税制上の優遇措置や有料自動車道路、電話料金、NHK受信料の減免などの公共料金の「割引サービス」を受けることができます。
※年金保険料未納者でも障害者手帳はもらえます
【障害年金】
初診日から1年6か月または症状固定のいずれか早い日
【身体障害者手帳】
障害が永続するものと判断された日

 
【日本年金機構サイト:障害年金制度について】
こちら
【日本年金機構サイト:令和6年度版障害年金ガイド】
こちら

お問い合わせはこちらから

お問い合わせはこちらから

ページトップへ