外貨建保険契約、市場価格調整と解約控除

外貨建保険は為替リスク等以外にも、理解しておくべき不利益になる可能性事項があります。
大きく2点です。
外貨建保険の特徴として、途中解約する場合、市場価格調整(MVA:Market Value Adjustment)が適用される商品がほとんどです。
また、契約から一定期間内に解約を行うと解約控除が行われる場合があります。

市場価格調整について

外貨建生命保険の多くは、保険期間中に解約する際の市場リスクの一部を契約者が負担する仕組みになっています。
保険金については、市場価格調整の適用はありません。
一般的に、契約時に比べて解約時の市場金利が上昇(債券価格が下落)した場合に解約返戻金額は減少し、市場金利が低下(債券価格が上昇)した場合に解約返戻金額は増加します。
市場金利に変動がない場合でも、債券を売却するための費用等を踏まえ、その分を割り引く調整を行うため、解約返戻金額にマイナスの影響があります。なお、具体的な市場価格調整の計算方法は生命保険会社、保険商品の種類によって異なります。

*円建ての生命保険にもMVAが適用される商品があります。一方、外貨建生命保険でもMVAが適用されない商品もあります。

解約控除について

生命保険会社は、契約後の早い段階で生命保険を解約されると契約時にかかったコストを回収することができません。
そのため早期解約に関しては、契約者に一定のコストを負担してもらうこととしています。
これが解約控除であり、円建ての生命保険にもありますが、特に一時払系の外貨建保険は明確に解約控除が示されています。
実際の解約控除額は、契約日からの経過年数や保険会社・保険商品の種類によって異なりますが、一般に経過年数が長くなればなるほど、解約控除額は低くなります。なお、解約控除は責任準備金から差し引かれます。

*初期費用がある代わりに解約控除のない商品もあります。

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