確定拠出年金とは企業・金融機関側の運用リスクを従業員へ移転したもの

厚生年金基金、適格退職年金といえば、確定給付型の企業年金(DB)の代表でした。
それら企業年金が確定拠出年金(企業型DC)へ変更となっていったのはご承知の通りです。

確定給付企業年金の運用リスクは企業が負う仕組みになっています。
運用するのは、取引のある金融機関(プロ)です。
それが予定利率5.5%ではじめた”契約””を実現できずに今日に至ったわけです。

では、確定拠出年金は誰が運用リスクを負うのでしょうか?
確定拠出年金では、従業員が運用リスクを負う仕組みになっています。
毎月積立を行っていき、退職金原資にしていくことになります。
メディアをはじめ、毎月積立のドル・コスト平均法で平気で5%や6%の運用が可能かのような情報があふれています。

5.5%で運用できなかった金融機関。
その金融機関に5%で運用できると言われている従業員。

不思議な感じがしないでしょうか?

確定給付企業年金。
きっと数十年前、予定利率5.5%で運用できるといわれ退職金規定を作成したのでしょう。
できると言ったのは誰だったのでしょう?
それができずに責任を負わされたのは誰でしょう?
責任を負わなかったのは誰でしょう?

個人の人生は一度きりです。
失敗をカバーできるものも少ないのが一個人です。

歴史は繰り返します。

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