なぜ株価は上昇しているのか

金融緩和がはじまってもう何年にもなります。
特に、現在のコロナ禍でも株価だけは上昇しています。
「なぜ?」と思う方も多いのではないでしょうか。
いくつかの説はあるかと思いますが、シンプルに考えると、やはり

金融緩和によって、通貨の量が増えているから

 
ということが言えると思います。
なぜなら、
通貨の量が増えることで、手元の資金量が増加し、預貯金で置いておくよりも株式投資の金額を増やそうという、株式投資に対するリスク度合いが減少したと考えられますので。
ここで気にするべきは、所謂普通に所得を得て暮らしている一般の人々にとっては、実質賃金が増加しない一般の人々にとっては、「通貨の量が増える」「手元資金(預貯金)が増える」ということはないということです。

そもそも日銀が行っている金融緩和は、個人(企業)に直接資金をまわしておらず、まずは市中銀行が中央銀行から資金を手に入れて、個人(企業)が市中銀行からお金を借りるということをしなければなりません。
巨額な自社株買いなどが行われているのも頷けるのではないでしょうか。

結果的に格差が生じていると考えるべきです。

ピケティが共同理事の一人として運営しているWorld Inequality Databaseによると、米国の所得における上位1%のシェアは近年2割強まで上昇している。純資産については、上位1%で何と4割近くも占めてしまう。日本の場合、所得の上位1%のシェアは1割程度であり、近年もさほど上昇していないが、上位10%でみれば米国と同じような上昇傾向を示している。日本では大富豪は少ないが、そこそこの富裕層とその他の人々との格差はやはり開いているのである。

(出典)みずほ総合研究所『所得や富の偏在が⽣む諸問題
 
日々、懸命に働いている多くの現役世代にとって、歯ぎしりしてしまうような話だと思います。

お問い合わせはこちらから

お問い合わせはこちらから

ページトップへ