なぜ世界中「2%」の物価上昇がゴールデンナンバーになっているのか?

日本銀行の黒田総裁が約8年前の2013年春「2年でマネタリーベースを2倍にし、2%の物価目標を達成する!やれることは何でもやる!」と勇ましく語ったアベノミクス「第一の矢」。
この「2%の物価目標」の「2%」は、世界中のゴールデンナンバーになっています。
なぜ「2%」か?

人間は議論するときには自然数、整数がいい。そうすると0の上は1になります。
では、プラス1%の物価上昇でいいのではないか。そこに出てくるのが、消費者物価指数の情報バイアスという統計のあやです。統計の作り方で消費者物価指数は、実は上振れした数字になってきている、言い換えれば、プラス1と出ていても、本当はゼロかもしれないというわけです。バイアスが1ぐらいは生じる、これはきわめてテクニカルな議論です。結果、プラス1にプラス1を載せてプラス2がゴールデンナンバーになったわけです。
(立正大学 吉川洋氏、2020年9月講演)

 
「異次元の金融緩和でデフレ脱却する」と黒田総裁は言いましたが、結果はご承知の通り7年も8年も経過しても「超」や「異常」がつく異次元金融緩和でも脱却できていません。
その間、一時物価は上がりましたが、消費税増税と円安要因によるもので、対して、同程度割合で賃金は上昇していませんので、国民(消費者)は苦しい思いをさせられただけだといえます。
 
これまでの日銀の異常な実験で、日本のデフレは賃金デフレだということがいえるでしょう。
しかし、日銀は敗北宣言をしません。
選挙で選ばれた人たちではないのですが、日銀の委員さんたちは何百兆円も外国人の投資家や日本の富裕層のために使ってくれています。
2021年になっても。

黒田日銀総裁が語った「なぜ2%の物価上昇を目指すのか」

「なぜ「2%」の物価上昇を目指すのか」
(2014年3月20日、日本商工会議所における講演、日本銀行総裁 黒田東彦氏)

「消費者物価の前年比上昇率2%」の根拠と未達、削除の理由

消費者物価指数半世紀の推移とその課題
(2018年6月、経済のプリズム予算委員会調査室 星 正彦氏)

お問い合わせはこちらから

お問い合わせはこちらから

ページトップへ